新機能|広告キャンペーン分析に「推奨広告費」を追加、ポートフォリオごとの広告費の過不足が金額でわかります

新機能:広告キャンペーン分析に「推奨広告費」を追加。ポートフォリオごとの広告費の過不足を金額で把握できます

いつもUbun BASEをご利用いただきありがとうございます。

このたび、AMC(Amazon Marketing Cloud)レポート > リテンションレポート > 広告キャンペーン分析の画面に、「推奨広告費」テーブルを追加しました。ポートフォリオごとに「今の広告費が適正水準に対して過剰なのか、それとも積み増せる余地があるのか」を金額でご確認いただけます。

※本機能をご利用いただくには、AMCインスタンスの連携が必要です。

初回購入だけで費用対効果を合わせるのは難しい

スキンケア・食品・サプリメントのように、低単価で短期間に繰り返し購入される商材では、初回購入1回だけで広告の費用対効果を合わせようとすると、どうしても広告費を絞る方向にしか判断できません。初回の売上だけを見れば赤字でも、その顧客が数ヶ月のあいだに繰り返し購入するのであれば、リピート売上まで含めて十分に回収できているケースが多くあります。

つまり、こうした商材の投資判断はリピート売上を含めた費用対効果で行う必要があります。推奨広告費テーブルは、その判断を1つの表で完結させるための機能です。

「限界CAC」と実績CACを比べる仕組み

考え方はシンプルです。

  1. 広告費を「何ヶ月分のリピート売上で回収するか」を決めます。これがAMCレポート設定の「広告ARPU日数」(既定90日)にあたります
  2. その期間に新規顧客1人が生む売上(想定ARPU)に利益率を掛けたものが限界CACです。新規顧客1人の獲得に払ってよい上限額を意味します
  3. この限界CACと、実績のCAC(広告費 ÷ 新規顧客数)を突き合わせ、広告費の過不足を金額で算出します

「回収までにどれくらいの期間を許容するか」を先に決めてしまえば、あとは実績のCACがその上限に収まっているかどうかを見るだけで判断できます。

この「投資回収目標期間を決めてARPUから上限の獲得単価を求める」という考え方は、ブログ「AMCのLTV分析で広告戦略はどう変わる?ARPU・限界N-CPAの活用法」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

テーブルの出力項目

1行が1ポートフォリオに対応し、広告費の大きい順に表示されます。

項目内容
ポートフォリオ集計単位となるポートフォリオ名
利益率ポートフォリオごとに設定する利益率(%)。テーブル上で直接入力・保存できます
広告費指定期間内の広告費
CAC実績の顧客獲得単価。広告費 ÷ 新規顧客数
想定ARPU新規顧客1人が広告ARPU日数のあいだに生む売上
限界CAC想定ARPU × 利益率。1人の獲得に払ってよい上限額
推奨広告費限界CACちょうどで同じ人数を獲得していた場合に払えていた広告費
過不足広告費 − 推奨広告費。符号の読み方は次項をご覧ください

読み方:CACが低いことは「好成績」ではありません

本機能でもっとも重要なのが、この読み方です。

状態意味取るべきアクション
実績CAC > 限界CAC
(過不足がプラス)
目標に定めた日数内に広告費を回収できていない広告費を抑える、またはCACそのものを下げる
実績CAC < 限界CAC
(過不足がマイナス)
目標より早く回収できている=投下できたはずの予算を使い切れていない広告費を増やす。過不足の絶対値が、そのまま積み増せる広告費の金額

注意していただきたいのは、下の行です。実績CACが限界CACを下回っている状態は、「効率が良い」のではなく「機会損失」として捉えます。設定した回収目標よりも早く回収できているということは、その分だけ広告に投下できたはずの予算が余っているということだからです。もっと広告費を積んでいれば、同じ回収目標の範囲内でさらに顧客を獲得できていた、と読み替えてください。

CACの低さを成果として評価してしまうと、この機能の目的そのものを取り違えることになります。過不足がマイナスのポートフォリオこそ、広告費を寄せる候補とお考えください。

利益率の設定

利益率は、テーブルの「利益率」列を直接編集して保存します。ポートフォリオごとに異なる値を設定できます。

利益率が未設定のポートフォリオは、限界CAC・推奨広告費・過不足が算出されません。これは「広告費をゼロにすべき」という意味ではなく、単に計算に必要な値が揃っていない状態です。まずは主要なポートフォリオから利益率をご設定ください。

ご利用時の注意点

  • リピート購入を前提とした指標です:テレビ・家電・家具のように買い替えサイクルが長い単発購入型の商材には適用できません。リピート商材では限界CACは「安全な投資上限」ですが、単発購入型では損益分岐点に近くなり、そこまで広告費を積むと利益が残らなくなります
  • 単発購入型でも数字自体は出てしまいます:想定ARPUは初回購入を含むため、単発購入型の商材でもゼロにはならず、もっともらしい推奨額が表示されます。「推奨額が0円だから気づける」という安全弁は働きません。適用可否は商材の性質をふまえてご判断ください
  • 集計対象はスポンサー広告(SA)のみ:DSPは含みません
  • ポートフォリオ単位での算出です:ポートフォリオが割り当てられていないキャンペーンは集計対象外となるため、本テーブルの広告費を合計してもアカウント全体の広告費とは一致しません

なお、テーブルの内容はCSVエクスポートに対応しています。社内での予算配分の検討資料としてもご活用いただけます。

MCPサーバー経由で、AIエージェントからも取り出せます

本機能はUbun BASE MCPサーバーにも対応しています。画面を開かなくても、MCPサーバーを接続したAIエージェントに日本語で聞くだけで、ポートフォリオ別の推奨広告費と過不足を取り出せます。

  • 「今の広告費は使いすぎ?足りない?」
  • 「広告費を増やせるポートフォリオはどこ?」
  • 「2025年度(4月〜3月)の推奨広告費で見たい」

集計期間を指定しない場合は、最新データ月を含む直近12ヶ月が対象となります。指定期間に広告費が発生したポートフォリオをすべて横並びで返すため、「どこに広告費を寄せるべきか」の比較検討をそのままAIエージェントに任せられます。なお、MCPサーバー経由でできるのは参照のみです。利益率の設定はUbun BASEの画面から行ってください。

※Ubun BASE MCPサーバーは、Advanced Planをご契約のアカウント(セラー/ベンダー)でご利用いただけます。

まとめ

推奨広告費テーブルは、「広告が効率よく回っているか」ではなく、「決めた回収目標に対して、広告費を適正に使い切れているか」を見るための機能です。まずは広告費の大きいポートフォリオから利益率を設定し、過不足の符号をご確認ください。

まずは「広告費を増やせるポートフォリオはどこ?」と話しかけるところから、お試しいただければと思います。

「自社で使えるか知りたい」「導入方法を相談したい」という方は、下記のサービスページをご覧ください。

AIエージェント構築支援サービスを見る

AMCレポートの関連機能については、以下のお知らせもあわせてご覧ください。

ご不明な点や、自社の商材に適用できるかのご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

今後ともUbun BASEをよろしくお願いいたします。

多くの企業様にご利用頂いています

  • FREIZ
  • KAGOME
  • LEC
  • MIZKAN
  • MIZNO
  • ORBIS
  • ピップ
  • POCKETALK